特性値
硬度
硬度とは、物体に力を加えた時の変形に対する抵抗を示したもので、硬度の値が高いほど摩耗は発生しにくくなります。
硬度はCo量が減少するほど高くなり、WC粒度が小さくなるほど高くなります。
抗折力
抗折力とは、曲げ応力に対する破壊強度を示したもので、抗折力の値が高いほど曲げに起因する破壊は生じにくくなります。
抗折力はCo量が15wt%近傍で最大値を示し、WC粒度が小さくなるほど高くなります。
圧縮強度
圧縮強度とは、圧縮応力に対する破壊強度を示したもので、圧縮強度の値が高いほど圧縮に起因する破壊は生じにくくなります。
圧縮強度はCo量が減少するほど高くなり、また、WC粒度が小さくなるほど高くなります。
破壊靭性
破壊靭性とは、破壊に必要なエネルギーを示したもので、破壊靭性値が高いほどクラックは伝播しにくくなります。
破壊靭性はCo量が増加するほど高くなり、また、WC粒度が大きくなるほど高くなります。
ヤング率
ヤング率とは弾性範囲における圧縮または引張応力の方向に対するひずみ量の関係を示したもので、ヤング率の値が高いほど材料は弾性変形しにくくなります。
ヤング率はCo量が減少するほど高くなりますが、WC粒度の大きさには依存しません。
熱膨張係数
熱膨張係数とは、温度上昇に対して材料が膨張する割合を示しており、熱膨張係数の値が小さくなるほど温度変化に伴う変形量は小さくなります。
熱膨張係数はCo量が増加するほど高くなりますが、WC粒度の大きさには依存しません。